「犬の動物学」 トイレ 失敗したときには?
失敗してしまったら、知らん顔して片付けましょう。ペットショップなどで売られている消臭剤を使って、
匂いも取りましょう。
失敗の後始末をするときには、かがんで、ティッシュや雑巾を動かしますね。その動作を、遊びと勘違い
してしまうことがあります。
片付けているあなたの腕にはしゃいで絡んでくるようなことがあれば、それは、トイレ以外の場所で
おしっこやうんちをしたことに対して、「遊び」というご褒美をあげたのと同じ状態になってしまいます。
このような場合には、犬が見ていないところで片付けるようにしましょう。
叱る必要はないのでしょうか?
答えは「ありません」です。叱っても「次からどこでおしっこすればいいのか?」ということを犬に理解させてあげることはできませんね。それどころか、おしっこやうんちをしたこと自体を叱られたのかと勘違いし、隠れて排泄するようになるかもしれません。
そしてもうひとつ叱ってはいけない理由があります。
犬は、一緒に暮らす人間の注目が大好きです。例え叱っているつもりでも、それが犬にとって「人間の注目」というご褒美になっていることがあるのです。
自分がおしっこを失敗すると、「それまで見向きもしてくれなかった人間が自分のところへ飛んできてくれる!」と学習してしまいます。
叱るといかにも申し訳なさそうにする犬がいて、反省しているように見えますが、これは、失敗したことを申し訳なく思っているわけではなく、人間が怖い顔をしてブツブツ言いながら雑巾で床を拭いている・・という状況が、自分にとって都合が悪そうだ・・と学習しただけなのです。
犬のトイレは「ここでおしっこ・うんちしてね」と人間が勝手に決めて犬にお願いしているものです。どうぞ最初からわからなくて当然だ・・という気持ちで取り組んでください。
よく目にする失敗時の対処
みなさんがよく目にする方法に「失敗したところに鼻を押し付けて叱る」というのがあります。これは絶対にやってはいけません。この方法ではトイレを覚えることができないどころか、ちょっと困ったことになります。
想像してみてください。
あなたは今、言葉の全く通じない外国で、外国人に囲まれて食事をしています。あなたが一口食べ物を口に入れた途端、一緒に食事をしていた人が、突然あなたの首根っこを掴み、お皿に顔を無理やり押し付け、なにやらガミガミ言い出しました。さて、あなたはどんな気持ちでしょうか?何がいけなかったのか理解できるでしょうか?
どうすれば怒られずに食事をすることができるのかわかるでしょうか?
通じない言葉でガミガミ言われても、何がいけないのか、どうすればいいのかは決してわかりませんね。
しかも、首根っこを掴まれてお皿に顔を押し付けられたのです。恐ろしくて、こんな思いをするならもう食べなくてもいい・・と思ってしまうかもしれません。ひとりになった瞬間を見計らって、こそっと食べる・・なんてこともありえるかもしれません。
犬にも全く同じことが言えます。
おしっこを失敗してしまった後で、鼻を押し付けて叱られても、ただ怖い思いをするだけで、次からどうすればいいのかは全くわからないのです。それどころか、叱られないためにおしっこを我慢する、人間の見えないところでだけおしっこをする、というちょっと困ったことになってしまいます。
このトレーニングでは、排泄をした後にご褒美をあげるのでしたね。
ということは、飼い主さんが見ていると怖くて排泄できない!というのではご褒美はあげられないのです。叱ると、トレーニングは遠回りなってしまいます。
特定の場所での失敗が繰り返されているときには?
1. トイレが汚れていませんか?
犬は、汚れている場所で排泄したがりません。おしっこやうんちをしたらすぐ片付けて、トイレをきれいな状態にしてあげてください。うんちはすぐに取り去り、シートが汚れていたら、取り替えます。おしっこの場合には、おしっこで汚れたシートを取り替えます。「まだきれいな部分が残っているのに、シート1枚を取り替えてしまうのはもったいない!」と思われるなら、汚れている部分だけはさみで切って新しいものと重ねることで、きれいな状態にしてあげてもいいでしょう。
注意: トイレシートを切るはさみは専用のものを準備するなどして、衛生面に気をつけましょう。
2. 失敗する場所
失敗する場所が決まっている場合には、物を置いて、物理的に排泄できない状態にしたり、ラグマットのように取り除くことができるものの場合には、トイレを完全に覚えてしまうまで取り除き、失敗を防ぎましょう。特定の部屋での失敗が繰り返される場合には、トイレを完全に覚えてしまうまで、ドアを閉めておくことにしたり、サークルを置いたりして、その部屋へ入れないようにしてもいいでしょう。
3. 健康であること・・
そして何より大切なことは、犬が健康であることです。トイレトレーニングの妨げになるような病気にかかっていないか獣医さんと相談しながら気を配ってあげることも大切です。健康であることは、犬のしつけの第一歩ですね。

